アロマと脳☆


うちに来て2年目の黄モッコウ。つぼみがいっぱいで、これからが楽しみ〜☆


アラビスって名前だったかな・・・? 
ユリオプスデージーアナベルの株元で、ひっそりと・・木漏れ日で育っているところが健気です。白い可憐なお花をつけるので、みつけたらパチリしようと思います。

昨日は看護専門学校で、神経調節系(脳神経の解剖生理)の授業をしました。
全8回のうち3回目で、大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)や基底核、間脳(かんのう)といった、脳の中心部近い原始的なところをお話ししましたが、実はここ・・・香りで癒されるといった・・・アロマと関係が深いところなのです。

脳のこの部分には、私たちが何かを見たり聞いたり、感じたりしたとき、
瞬間的に快/不快、安全/危険、好き/嫌いと判別し、それに応じて身体を反応させる場所(扁桃体:へんとうたい)があります。

この反応を「情動反応」と言って、頭でどうにかしようと考えても、どんなに強い意思があっても、コントロールできないものです。

たとえば道を歩いてるとき突然、目の前に、とぐろを巻き「シャーッ」と威嚇している大蛇に遭遇したとします。

そのとき咄嗟に、どんな反応(行動)をするでしょうか?
多くは「キャーーーーッ!!」と叫んで逃げるか、立ちすくんでしまうか。。でしょう。
これは大脳辺縁系の「扁桃体」が、「危険!」と判断して身体に反応を起こさせるからなのです。

別の例を挙げると・・・
好きな人の顔がすぐそばにあると・・・ドキドキと鼓動が速くなったり、頬がゆるんだりしますよね。
これも扁桃体が「好き」と判断して身体に反応を起こさせるからです。

或いは道の向こうから、頬に傷のあるいかつい男性が肩を揺らしながら歩いてきて、あなたのすぐそばをすれ違ったとします。
あなたは「平気な顔をしてなきゃいけない!緊張するな!!」と思っても、それでも身体はこわばるし、表情も硬くなるかもしれません。

蛇の場合も、大好きな人がそばに来た場合も、いかつい男性がすれちがう時も、共通しているのは、意思の力で反応を制御できない・・ということです。

でもよ〜〜〜く考えてみると・・・

生まれたてのBabyちゃんは蛇を見て身体をこわばらせるでしょうか?
頬に傷のあるいかつい男性が横をすれちがったからといって、表情を固くさせるでしょうか?

しませんよね〜〜〜〜。

なぜでしょうかね〜〜〜?

そ・れ・は〜〜〜〜〜、それらを「危険」とみなす体験=記憶がないからです。

実は面白いことに、記憶に関する重要な役割をもつ「海馬(かいば)」は、扁桃体を支えるようにして存在するのです〜〜〜!!!

私たちは人生で体験するすべてのことを記憶することはできません。
でも大切なことは意思の力を使ったり、何度も反復練習をして脳や身体に記憶させます。
その中でも生存や尊厳に関わる重要な情報は、脳の奥の奥で咄嗟に引き出せるように保管されます。
それを司るのが「海馬」で、本能的に情動反応を起こす「扁桃体」を包んでいるのです。

私たちの記憶と情動反応は、脳の解剖からも密接な関係があるのだと分かります。

そして・さらに面白いことに・・・

「アロマ=香り」は、この扁桃体や海馬と・・・すっごく近〜〜〜〜い関係にあるのです。

人間がもつ「五感」のうち、視覚・聴覚・味覚・体感覚(触角・温度覚・痛覚etc...)は大脳皮質といわれるところでキャッチされますが、
嗅覚だけは・・・大脳皮質の内側にある「大脳辺縁系」に入ってきます。

嗅覚を脳でキャッチして処理しはじめる場所は、扁桃体や海馬のすぐそばなのです。

ですから望ましくない情動反応をするとき、好きな精油の香りを嗅ぐといいのです。
すると扁桃体は新しい情報に基づいた反応を身体に起こしますから、直前のマイナスな反応を塗り替えることができるのです。

これを繰り返すと・・・海馬は好ましい記憶としてインプットしようとするはずです。

それは昔々・・・自分を生かすためにインプットしたけれど・・・大人になった今ではいらなくなった記憶を昇華してあげる・・・といった、「癒し」そのものになるのです。


どうして人は香りで癒されることができるのか・・・
それには色々な理由がありますが、その1つは、こういった脳の仕組みにもあるのですね〜〜。

学生の授業ではアロマのことには触れませんが、いつかどこかで・・・アロマを学ぶご縁ある方と・・こういった脳の仕組みを共有できる機会があればいいな〜。。と思いました。

今日は新人看護師さんの研修をさせていただきます。

新人さんは特に・・・心がいっぱいいっぱいになりがち。。
少しでも心にたまったものを出して・・・エネルギーを自分でチャージできるような時間になればいいな〜と、思いま〜す。

いい一日になりますように〜☆