何を言うか。よりも大切なこと。

今週から新たな、看護学生の臨地実習が始まりました。


学生は毎日、自分たちの学びが深まるようにカンファレンスを持ちますが、
昨日は、ある学生の、こんな悩みから・・・

「患者さんが、『もう死にたい』とか、
 『5年後は生きてへんやろな』とか言わはったら・・・
 何を言っていいのか分からんで、黙ってしまう・・・」


このことについてどのように思うかを、学生同士が話し合います。


そして出た結論は、


「きっと、


 ”何を言えばいいのか”じゃなくて、


 ”そのような気持ちでいることを、声にしてくださって『ありがとう』”


 という気持ちで、


 受け取らせていただくことが大切だよね。」って。。



それを聞いた私が、「みなさん、ありがとう。」と思ったし、お伝えさせていただきました。



そのようであるなら、きっと、
声に出す言葉も、態度も、その想いを体現するものになるでしょう。


そのように患者様の心を汲み、ありがたく思えるならば、
決して、ナースの知識をふりかざす暴力は起こらないでしょう。


ずっと先に、彼女達がベテランナースになっても
今日のカンファレンスを忘れないでほしいな。と思います。


そして、そのように思っている自分を見ながら、


私は看護学生に、

「患者さんがどのような状態であっても、何を考えたり言ったりしても、
 『なぜ、そのようでいるんだろう?』と
 感じようとする看護師になってほしいな。。。」


と望んでいるのだなぁ。と気づかせていただきましたが、



それは、そのまま・・・ 
私が私に、「このようでありたい」と、望んでいることだ・・・


と、思いました。


ずっと・・・ そういう風に人を見れなくて・・・

それが大切とも思えなくていたから、人を裁き、罰し、

その念は自分に還ってきて・・・ 悲しい体験をいっぱいしました。。。


けれど、痛い想いをしたからこそ、いつのまにか、

その体験が私の心を、深く広く、世界を受け止めようとする方向へと育てていたのでしょう。


本当に、どんなことも・・・


愛の流れの中でしか起こっていないのですね。


心から感謝したエピソードでした。