どうして、それを選んだの?

こみあげてきちゃいました。。。


口元が震えて・・・ 涙がでてきてしまいました。今日の授業中に。


テーマは、「筋萎縮性側索硬化症の患者さんの看護」でした。


筋萎縮性側索硬化症という病気は治療法のない進行性の難病で、罹患して数ヶ月〜5年で亡くなる(人工呼吸器をつけなければ)。。という病気です。


映画好きの方は、「モリー先生との火曜日」のモリー先生が罹られた病気というとイメージできるかしら。。。


意識は最後の最後までしっかりしているし、感覚も正常に感じることができるのに、運動神経だけが障害されるから・・・、

どんどん筋肉が萎縮して・・・まったく・・・自分では手も足も口も顔も動かすことが出来なくなり・・・

呼吸筋も障害されるので・・・ 息苦しさがひどくなってきて・・・
死が待っているのを分かっていながら息苦しさを体験しなくてはならない・・・


そんな状態に直面する病気です。


なかには・・・ 告知をうけた後、まだ手か足を自分で動かせる間に、自ら命を終わらせる方もいらっしゃいます。。。


そのお話をしようとしたときに、声が出せなくなって・・・
涙がこみあげてきたのでした。


今まではこの病気のことを考えるとき、「なんで? なんで・・・?」と、声にならない声が胸の奥で出ていました。


でも、今思うのは・・・


この病気になることを選んだ魂は・・・ 
ものすごいチャレンジャーなのだなぁ。。。ということです。


どんどん病状が進行し、死が待っているのを知りつつ、そのような中で、どのように存在し、感謝して生を全うすることができるか・・・


それはそれは、大変なカルマの解消になりうることかもしれません。


そして、そんな患者様の看護にあたらせていただく者にとっても、それは同じで・・・。


なぜなら、感覚も意識も明瞭だけど身体を動かせない方の多くは、ナースからすればあまりにも頻回のナースコールと・・・

一旦ベッドサイドに行くと、腕のわずかな位置や角度の違いも完璧に調整されるまでは離れるのを許されない雰囲気になりますから・・・

どれだけ自分を穏かな状態にして、ケアにあたらせていただくか・・・が問われます。


いっぱい、いっぱーーーい、自分の中の至らなさを実感しては、
何度も、何度も、「ごめんなさい。」を言う日々になります。


だからきっと看護者にとっても、カルマの解消につながる機会をいただいているのかも・・・と思うのです。


カルマという視点からすれば、care giver(ケアする側)も、care taker(ケアを受ける側)も、その別はないのかもしれませんね。


ただ今生では、そういった立場で再会することになった。。。というだけで。。。


いつか・・・
私がこのことを、より深く分かり始めたら・・・


そのときには未来のナースたちに、こういったこともお話させていただけるといいな。。。と思います。


あらためて・・・
今まで出会わせていただいた患者さま、ご家族の皆様に、頭をさげたくなった1日でした。。。